HomeKit ADK

やっとかよ


 Appleが HomeKitの ADK(Accessory Development Kit)ライブラリをオープンソース化した.せっかくなので自宅で動いている自前SmartHomeKitな RasPiを HomeKit対応させてみようと思う.というか Hey Siri対応だな.

 

RasPi上でのビルド


 mac上にビルド用の Dockerイメージを引っ張ってくるようだが,たいしたものではないのでセルフビルドすることにした.まず,libfaacをインストールしておく必要がある.これは標準のaptでは入ってこないので,/etc/apt/sources.list に http://www.deb-multimedia.orgを足して Acquire::AllowInsecureRepositories=trueしながら鍵を足して云々をする.

codefaq.org

次に aptで入るライブラリ・ツール群を入れる.libnfcとかも必要だったかも.

sudo apt -y install git clang libsqlite3-dev libasound2-dev libopus-dev ibavahi-compat-libdnssd-dev expect qrencode

それから適当な作業ディレクトリを掘ってリポジトリをクローンする.

git clone https://github.com/apple/HomeKitADK

最後にディレクトリを移動してから makeしてみる.

cd HomeKitADK && make TARGET=Raspi all

エラーが出るならばライブラリが足りないはず.エラーが出ないならばひとまず OKなので,自前の設定にするために二手間ほど加える.

鍵の固定


vi ./Tools/install.sh

 この中で provision_raspi.shというスクリプトを呼んでいるのだが,その引数に --setup-id HOGE を追加する.HOGEは [0-9A-Z]{4},つまり適当な 4桁の数値 or 英大文字.コレを入れておかないとアプリケーションの起動ごとに登録 (provisioning) が必要になる.

挙動の追加


vi ./Applications/Lightbulb/App.c

 この中の HandleLightBulbOnWriteという関数がコールバックとして呼ばれる.引数の bool valueが On/Offを意味するので,適当に書き換えて起こしたい挙動を追加する.自分は面倒なので stdlib.hを追加して system文で直接コマンドを呼ぶようにしてしまった.雑.

再ビルド & インストール


make clean && make TARGET=Raspi all

 もしエラーが出たら挙動追加部分が悪いということなので自己責任で直す.

./Tools/install.sh -d raspi -a Output/Raspi-armv6k-unknown-linux-gnueabihf/Debug/IP/Applications/Lightbulb.OpenSSL -n $HOST_NAME -p $PI_LOGIN_PASSWORD

 $HOST_NAMEは raspiのホスト名,$PI_LOGIN_PASSWORDはアカウント pi のパスワードを入れる.expectを使って(自分自身に ssh/scpして)アプリケーション(Lightbulb.OpenSSL)を ~/ に転送して provisioning して起動までやってくれる.provisioningの最中に QRコードが表示されるので,iPhoneなどの HomeKitアプリで登録を行う. setup codeは provision_raspi.shにもあるように 111-22-333.登録後は一旦 Ctrl-Cで終了し,~/Lightbulb.OpenSSLを何らかの形で自動起動できるようにしておくと良い.この際の引数は不要だが,実行カレントディレクトリは ~/ で sudoをつけて実行する必要があることに注意. 基本立ち上げっぱなしで自動起動設定もするつもりもないならば

cd ~/ && nohup sudo ~/Lightbulb.OpenSSL &

みたいにバックグラウンド実行してログアウトしてもOK.

お疲れ様でした


 あとは登録されたアイコンをタップする度に追加した処理 (例えば system文によるコマンド実行)がなされるはず.ということでシーン「もっと光を」を作成し,アクセサリとして On状態を追加したら「Hey Siri,もっと光を!」と叫ぶと部屋の電気がつくようになった.よかったね.

Canon PIXUS MG3630

iP4200が死んだ


 年賀状は元旦に作ると決めているのだが,いざ印刷しようと思ったら 12年選手の iP4200が死んでいた.厳密にいうとシアンとマゼンタのヘッドが相互交流を起こしているようで色がおかしい.まぁ流石に寿命だということで,Amazonや yodobashi.comでプリンタを物色する.現状基本的に年賀状しか使わないので適当なヤツで良い.印刷単機能で 3000円,複合機で 5500円くらいが最安のようだ.設置サイズもほとんど変わらないことと,技術的に遊べるレンジが広そうなWiFi対応の複合機(の型落ち),MG3630を買ってみることにした.接続性と紙送りに関しての前評判が悪すぎることが期待を高めてくれる.

 

無線LAN経由でのセットアップ


 翌日 8:50分に到着.早速開梱してセットアップ.で,無線LAN設定が…出来ない.期待通りである.本質的な問題は2つ.アクセスポイントモードにタイムアウトが存在することと,このプリンタが 2.4GHz帯にしか対応していないこと,

 まず前者.電源を入れてからインクタンクのセットを行う必要があるのだが,その間にほぼ確実にタイムアウトしている.このためネットワーク設定にたどり着いても SSIDを見つけることは出来ない.たしかにこのアクセスポイントモードはセキュリティ的にはザル状態で,集合住宅なら隣室から乗っ取ることすら出来ると思うが手抜き過ぎである.そして,アクセスポイントモードを再開するためのキー設定 (WiFiキー長押しで電源LEDの点滅を確認してスタートキー短押し -> WiFiキー短押し)がなぜか効かなかった.電源を Offして再Onする必要があり,地味に時間がかかる.

 次に後者.自宅では通常 5GHz帯を利用しており,未対応機器のために 2.4GHz帯も併用している.5GHz帯に接続された MacBookProは設定アプリに言われるがままに自身の接続情報を利用してプリンタを参戦させようとするのだが,5GHzに対応していないプリンタが繋がるワケが無い.従ってまず 2.4GHz帯につなぎ替えてからセットアップする必要がある.一般消費者はそんなことに気がつくはずもなく,渋々ケーブルをつないでセットアップしてAmazonのレビューに文句をたれるのだろう.と思いきや,2.4GHzにつないだ MBPからもルーターへの参戦設定に失敗した.ダメだこりゃ.で,iPhoneX登場.iOSアプリはプリンタのSSIDを見つけたあと,接続すべきルーターSSIDを指定させ,次にそのパスワードを入力させる.これなら 2.4GHz帯へのつなぎ替え必要なくね?下手に自動化しようとして,使いにくくなっている例であろう.

 

スマホ対応の本気度に時代を思う


 iOSアプリ地味にスゴイ.あらゆる設定が全部スマホで片が付くのである.まず現状のヘッド設定を印刷して,次にヘッド調整パターンを印刷してスキャンしてヘッド調整,最後に設定後のヘッド設定を印刷.「あぁ,このくらい差異が出るのか」というマニアックなチェックが全てスマホから出来るのである.あと必要かと言われるとそうでも無いと思うが,スマホから写真をさくっと印刷できる,というのはちょっと楽しいとは思った.後述するが,「スマホだけでも出来ること」の幅は格段に広がり続けている.

 

そして紙が詰まる


 ルーターへの参戦後は 5GHzの MBPからも検出が可能となる.プリンタドライバ・スキャナドライバだけ入れ,Canonアプリケーションは要らない.で,テスト印刷しようとしたら紙が詰まる詰まる.おお.コレか!と思ったが,どうやら先ほどスマホからハガキサイズの写真を印刷した際にプリンタ側の用紙設定を厚紙設定にしたからっぽい.え,そこ自動じゃ無いのかよ.で,エラーが出ているのでキャンセルしたいのだが,コレがどうやっても出来ない.MBP側からはキャンセルされていても,プリンタはエラー点滅しっぱなしだし,用紙設定の変更も出来ない.結局また Off/Onして再度テスト印刷をする必要があった.

 

だから年賀状作らなくちゃいけないんだよ


 そんなこんなでちょろっと格闘してからはさくさく使えるようになった.インクはたいして保たないらしいが,ヘッドごと交換できるというのは精神的にもラクでイイ.電源さえつなげば MBPからもスマホからもさくっと印刷できる,というのも良いものである.それどころか,例年使っている郵便局謹製のハガキデザインキットの宛名書きがダサすぎでスマホアプリから宛名書きを印刷してしまった.通信面の作成はドローイングソフトの使い勝手と細かな作業の必要性から MBP一択だが,コレもいずれはスマホからでも遜色なく出来るようになる気もする.

 

MBP要らない説


 やってみんべ,ってことで Photoshop Sketchを入れて作業.カスタムサイズでハガキの設定を作り (148mm x 100mm x 240ppcmで 3552px x 2400pxのキャンバスを作成),仕入れたイラストを waifu2xで超解像したものを配置,その他テキトーに作業したら MBPでの成果物と大差無くなった… コレを画像として吐きだして写真アルバムに保存,Canon PRINTアプリに移動して写真印刷で選択し,用紙設定を適当に設定して印刷,んー,画面が小さいという物理的な作業領域面積だけの問題で,スマホだけで出来なくは無いわ… 移動中とかにでも作業しようと思えばできるな.

 

画質は?


 やはり「それなり」である.5色インクの ip4200の全力と比較すればやはり粒状感は否めない.が,それは自分がそういう目線を持っているからというだけであって,ポストカードにサクッと印刷して楽しむ,というレベル=大きくプリントして本気で鑑賞するわけではない無い限り遜色ない画質と言える.その意味では 10年経っても基本的なスペックは変わっていない=必要とされていないということだろう.どうしても高解像度の印刷がしたい場合は,別途お金を払ってプロに印刷してもらえば良く,そのコストが問題になるレベルで印刷する必要があって初めてハイスペックプリンタ購入検討の余地が生まれるのだ.まぁでもソレ言ったら年賀状程度はプロに印刷してもらえばいいんだけどね…

MotoGP2017観戦 もてぎツインリンク 5コーナー激感エリア

2017年10月15日(日) 天気:曇り〜雨 気温:低め (10度台前半)

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ダニロ・ペトルッチ (OCTO Pramac Racing) (800mm F11 1/160s)

機材等 
  • カメラ α9+SEL100400GM+SEL20TC (35mm:200-800mm F9-F11)
  • 椅子 Helinox ChairOne
  • バッグ Kemeko MegaMouth
  • その他 ハンドタオル

 カメラはカバーなし,防滴設計頼り.とはいえタオルを上からかけて雨の直撃を防ぎつつ,シャッターチャンス以外はバッグの下で雨よけ.ファインダー内が結露することがあったが致し方ない.

 α9+SEL100400GMの組み合わせは本当に素晴らしい.x2 テレコンの SEL20TCを使うと像面位相差AFは解放絞りでしか使えないのだが,数打ちゃ当たるの精神に殉じれば素人でもジャスピンがばしばし生産できる.

服装
  • 帽子 MAMMUTのキャップ
  • レインスーツ MAMMUT Thunderstorm Rain-Suit
  • アウター モンベル EXライトダウンジャケット
  • ベースレイヤ ユニクロ ヒートテックウルトラウォームクルーネックT
  • アンダーウェア ユニクロ エアリズムT
  • パンツ Edwin WildFire
  • 靴 Bates DELTAII M6-ICS

 雨の中一日じっとしている必要があったので秋口にしてはガチ装備.これでも「寒くはない」という程度だった.いや正直に言うとちょっと寒かった.

5コーナー 激感エリア

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5コーナー 激感エリア 土手上左端 (iPhone6s)

 エリアへの進入は中央エントランス左手 4番からスタンドを経由してオーバルコースに降り,左側に直進.エントランスから徒歩10分といったところ. 雨なので自転車は持参しなかったが,持参していてもスタンドを下ろすのは憚られる.設備はトイレがあるくらいで,椅子は無いので持ち込み必須.定番のキャンプ椅子だが,下が土なので足が刺さって沈んだ.

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ポル・エスパルガロ (Red Bull KTM Factory Racing) (800mm F11 1/160s)

 ココの土手上最前列で 800mmを使うと真正面で冒頭の写真,コーナー最深部付近で上の写真の画角になる.コーナーの進入から脱出までマシンの傾く様がキレイに観戦できるが,いかんせん勝負所ではないためオーバーテイクはあまり見られない.一台一台をじっくり撮影するのには向いているが,複数台の絡みはあまり狙えないと感じた.狙うなら進入時か.

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トップの中上とアレックス・マルケス (800mm 11F 1/160s)

 時系列は前後するが,Moto2決勝の中上とアレックス・マルケス.この直後に中上はアレックスにトップを奪われる.アレックスはそのまま優勝.兄貴のマルク・マルケスも最終ラップ 5コーナー通過付近ではトップだったので,てっきり兄弟で Winnerかと思いきや最後の最後でドヴィに抜かれたらしい.やっぱり劇的なオーバーテイクは 90°かビクトリーコーナーが狙い目だろう.来年はビクトリーコーナーの激感エリアに行ってみようか.

GoProアプリ,やる気あんの?

 

GoProがドコに向かっているのかがよく分からんが


 結論,GoProが正気とは思えない.

 

リニューアル後さんざん叩かれたあのアプリですが


 ログインしないとカメラに繋げられないという○ソさで有名なモバイルアプリ Captureですが,なんと勝手にログアウトしなくなりましたよ!普通は当たり前だけど!

 きっと機能性も向上したに違いない!と思って使ってみました.

 

4Gでアップロードさせる気なん?


 1080@60pで撮影.何も考えずに iPhoneから WiFiでカメラに接続してプレビュー選んで共有アイコンクリックして Youtubeにログインして共有すると当然 4Gで upに行くよね.WiFiは GoProで塞がってんだから.で,やべっと思って WiFi切ると,当然全てがやり直しだよね.まぁいい.やり直すか.寛大だね!

 

「よくできました」


 まぁ 4Gでもいいんだけど,一旦 iPhoneのローカルに落としても Captureから共有は出来るわけですよ.iPhoneのストレージを喰うのと 4Gパケット使うのとどっちか選べって話だけど.…普通ストレージに落とす方選ぶよね?少なくとも「4Gだけどマジで Upして良い?」とか訊くよね?まぁいい.許そう.寛大だね!で,アップロードが完了するとダイアログがポップアップするんだけど,「よくできました」とか書いてんの.バカにしてるのかw

 

よくできてねぇよ


 でね,Youtube側見てみると「アップロード失敗: サポートされていないファイル形式」とかでエラーになってんの.は?実はローカルに落とした時点で iPhone向けの再エンコードがかかるのか,コレを Captureで上げるとエラーになるの.ローカルに落とさずに 4G経由の直upなら大丈夫なんだけど.つまり,モバイルアプリは 4G直up専用なんだぜ?ちなみにローカルに落として iPhoneの機能で youtubeに上げると 720pが上限になっちまうんだぜ?1080pをWiFiで上げる手段は絶対に提供しないという強い意志すら感じるんだぜ?

 

デスクトップアプリ Quickはそんなにク○ではないだろう


 と思うでしょ?そもそもモバイルアプリと名前の連続性がない (デスクトップアプリ Quickは モバイルアプリCaputureの機能も含み,動画編集もモバイルアプリQuickとは出来ることがビミョーに違う)んでイラッとするのはこの際おいておこう.寛大だね!Hero5自体は USB2.0だから直接 MBPにつないでも遅いだけだからカードリーダー経由で喰わせるワケですが,Quickでのインポートはオールオアナッシングなんですよ.プレビュー不能,選択不能.まぁ百歩譲って全部インポートしたとしよう.したんだけどさ.で,動画選んで共有アイコンクリックするわけですよ.すると Youtubeにログインを求められて,ユーザー名を入れて次はパスワードだ!と思いきや「405エラーが発生しました.リクエストした URLはこのサーバで見つかりませんでした.」ですよ.コレ絶対テストしていないよね?ちなみに 1080@120pとかは再生すら出来ない.サムネイルは出るんだけど,再生すると黒画.は?なにコレ.もしかして…試されてるの?    何を?寛大さ?何のために?

 

結論


 使い物にならない.何がどう,というレベルではなく使いものにならない.無理な共有をゴリ押ししてこなかった今までのモバイルアプリ・デスクトップアプリが懐かしい.硬派な GoProは死んでしまったんだね.いや勿論ヘビーユーザーはこんなモン使いませんよ.でも GoProはアクションカム人口を増やそうとしてコレをやっているワケでしょ?その投資全部無駄だっていうの,本当に気がついてる?ということで GoProが正気とは思えない件でした.  

GoPro社製品の USB PD (の仕組みを利用したオレオレ充電規格) は変態である

 

GoProがドコに向かっているのかがよく分からんが


 結論,Karma Grip買うなら SuperChargerも買って損はない.

 

SuperChargerのおさらい


 SuperChargerの Type-Cポートの出力仕様は 5.1V3A,5.5V3A,12V1.67Aである.

 5.1V3Aは一般的な USB PD 5V3A用.PDの規格上 ±5%の電圧変動 (すなわち 4.75〜5.25V)が認められているので,チョイ高めに出して送電路のロスをカバーするパターンだと思われる.

 5.5V3Aは GoPro Hero5用.規格外のオレオレ設定を受け止めてくれる Hero5だけが享受できる 10%お得な設定 (では無かった.後述するが電流値が 10%offでトントン,というね…).

 12V1.67Aは Karma Grip用.これまた規格外のオレオレ設定を受け止めてくれる Karma Gripだけが享受できる設定.

 

で,受電側は?


 Hero5の電圧は 5.5Vで頭打ちだろう.SuperChargerの 12Vを受け入れられていないし,9Vを受け入れられるとも思えない.コレは積んでいるバッテリーチャージャー周りの回路の耐圧が6V程度だからと推測できる.問題は Karma Grip.さりげなく書かれた 5-15V/3Aとはいったい何を指すのか?ソレを調べるために USB PDのチャージャーを別途仕入れてみた.

 RAVPOWERの RP-PC017,USB PDマニアには有名な,標榜通りの 30Wの回路に 45W設定の PDチップを搭載した「それリコールレベルじゃね?」のチャージャーである.15V3A or 20V2.25Aで 45Wを要求できる機器につなぐと異常に発熱して電圧が下がるというステキ仕様のようだ.現時点 (2017/02/12)では USB PDのコンプライアンステストが機能していないため開き直っている模様.ちなみに Amazonのレビュー欄でメーカーのカスタマーサポート自身が「45W品の PDチップを積んでいる」と宣言しており,コレを積めば 45W出力ができると勘違いしているようだ.実力以上の嘘をつくようになるだけなのにね.酷いのは「Macbook自体にも保護機能がついております。安心してご使用ください。」とも書いている点.もう笑うしかない.ダメだって言われているのに使用し続けて MacBook 12インチを壊したユーザーもいるようだが,ブラウンアウトで充電回路が死んだのだろうか?

 この製品は日本のメーカー公式ページには既に存在しないのだが,Amazonの代理店は売り続けている,ということの方が問題かもしれない.一部のユーザーレビューからは 30W品の PDチップが正しく実装されるようになったように思える記述もあるが (海外のメーカー公式ページには存在するのはそのため?),手に入れたコレが対策品なのかそうで無いのかは現状では分からない.そのうちスニファを用意して調べよう.

 

実測.


 で,つないでみた結果流れたのは 9V1.33Aであった.丁度 15W.チャージャーは 15Vのプロファイルを吐いているのに 15V1Aとかでは受けてくれなかった.コレは PDの規格自体に「3Aで賄える最小の電圧を使うべき」という指針があり,15Wの場合は 15V1Aではなく 9V1.33Aが正しいのだ.そして 27Wまでは 9Vを使うべし,ということになる.コレは勿論部品の耐圧を無駄に上げないで済むためだ.このチャージャーは 9V2A=18Wまで吐けると提示しているハズであり (例の部品間違いのため 3Aって宣言している可能性もあるんだけど),12V1.67A=20Wより小さいのに 2Aを認めてくれないのは設計電流値が 1.8Aほどで頭打ちだったりするのだろうか? と思いきや,5Vしか吐けないモバイルバッテリーをつなぐと 3Aで引き始めるのである.12V1.67A=20Wと 5V3A=15Wを受け入れて,9V自体は受け入れつつ 1.67A以上 3A未満な 9V2A=18Wや 9V2.2A=20Wを受け入れない技術的な理由は存在しない.

 つまり,前出の設定を認めてくれないのは「SuperChargerを売りたいから」という帰結になる.12Vは最新の PDの規格からは消えているため,ソレを吐ける一般的な充電器は存在しない .なので「最大受電能力 20Wを満たすためには 12Vじゃないとヤダ,12V出せるのはこれだけなので買ってねはぁと」ということである.FWアップデートで互換バッテリーを使えなくさせてみたりと GoProはホントに ク○みたいな 金持ち相手な商売をするようになってしまったな…という気もするが,ちょっとだけ擁護すると PD自体が過渡期のため RAVPOWERの RP-PC017のような○ソみたいなチャージャーが沢山存在し,ソレで充電してたら発火した,という事故を防ぐためにオレオレ仕様にするしかなった,のかもしれない.

 [追記] Amazonで12V2Aを吐けるチャージャーPDP600510Wを発見.コレを受け入れてくれるなら 2/3くらいのお値段で Type-Aの口もいっぱいついたチャージャーが手に入るわけだが.12V1.67Aを提示してくるヤツじゃないとヤダ (=意図的な汎用品排除),かどうかは気になる.[追記終わり]

 ちなみに 15Vも 2Aまでは確実に吐けるチャージャーなので 27W以上喰えるならば 15V側に切り替わって 1.8Aで吸い始めるハズだが,ソレもないということは少なくとも受電能力は 27W以下である.まぁ実際のところ 20Wなのだろう.んー,その場合電圧上限 15Vを標榜する意味はないぞ.おそらく最低電圧が 15Vのチャージャーに対しては 1Aで引いてくれるのだろうが,そんなのは存在しないのだから.

 ついでに Hero5もつないでみる.5V3Aで引いてくれるかというと勿論そんなことはなく 5.06V1.38A=7W.5V1.5A設定だなコレ.そういえば SuperChargerでの Hero5単体の計測記録が残っていなかった,と思って挿してみると 5.47V1.27A=7W.え?SuperChargerのメリット無くね? Type−Aにつないでみたら 4.90V1.15A=5.6Wだったので,その 1.25倍吸ってくれてはいるけど (いやコレも意図的に,不必要に頭打ちさせているだけだろ),PDチャージャーなら (5V3Aは当たり前なんだから)どれでも良いって事じゃね?デュアルチャージャーにしたって2倍でも 3A以下なのだからやっぱり意味がないように思える.ホントにク○だな.

 

結論.


 Karma Grip買うなら SuperChargerも買って損はない.これ以外に最速で充電する方法は存在せず,1時間50分を切ることも出来ない.普通の市販の充電器だと 15Wまでなので 2時間半くらいかかる.5V-15V/3Aの 3Aは 5V Only.上限の 15Vは事実上無意味.Hero5しか持っていないなら市販のもっと安い PDチャージャーで OK.

 硬派な GoProは死んでしまったんだね.GoProはサードパーティーへの嫌がらせを進めつつ,一方で意味のない差異化をしたがるようになってしまった.そんなことをしているヒマがあるなら ThetaSのように「UVCカメラにもなります!」的なユーザーにメリットのある新機軸を実装してくれ.

Karma Grip & GoPro Hero5 フィールドテスト (20点)

 

フィールドテストっていうか,単なるレビューだけど


 結論,Karma Gripも GoPro Hero5もどっちもクソ.

 Feiyu G4S + Hero4さいつよ.

 

検討条件


 シチュエーションは雪山への持ち出し.直接は関係ないが,自分はレギュラースタンスのスノーボーダー.MAGFORCE MF-0401を左腰 (前方)に搭載し,メインコンパートメントに Karma Gripを挿して左右のマガジンホルダーには充電のための AUKEY PB-Y5と工具.

 

採点


 Feiyu G4S + Hero4の使い勝手を 100点で見ると,Karma Grip + Hero5は 20点.キッチリケアをしないと使い物にならない.ソフト的な問題6割,ハード的な問題4割くらい.

 

Gripの問題


 まず,GripとHero5の連動がビミョーに上手くいかないことがある.Grip側で電源を切ったつもりでも,カメラが切れていない.あとから切れているのかもしれないが,何回か撮影後いざ使おうとしたとにカメラがローバッテリーを訴える状態になっていた.ジンバルが脱力したから安心してバッグに突っ込んでいたらカメラが生き続けていたケースじゃないの?(注:一点だけこちらにも落ち度がある.歴代のオートパワーオフ & クイックシュートが信用ならなったので,オートパワーオフ設定は切っている.それでも Feiyu G4S + Hero4なら問題ないのだ…)

 で,その状態で起動してもローバッテリーで落ちてしまい,Gripとネゴれなくなって給電されない.コレが全く以てクソ.Gripは電力的に余裕なのに,Hero5を一旦取り外してバッテリーカバーを開けてバッテリーを交換して再度取り付ける必要がある.代々そうだが GoProの電池交換はリフトの上でしたい作業では無く,分厚い手袋をしていたら間違いなく無理ゲー.G4Sの電力はジンバルの起動状態にかかわらずカメラ優先のスルーパスなので必ず先にジンバルが死ぬが,グリップ部分をひねって 18650x2を交換するだけで OK.分厚い手袋をしていてもリフトの上でも問題なく作業できる.

 あと気になったのが制御が「柔らかい」ということ.海辺でセレブがだらだらとキャッキャウフフしながら撮る分には問題ないのだろうが,ガチで滑っている連中を追い撮りしたり周囲を旋回したりすると反応が遅すぎてフレームアウトしまくる.ヘビーデューティで硬派な GoProは死んでしまったんだね,という気分.せめて速度設定ができれば良いのに (Feiyuはできる),それもない.

 

Hero5の問題


 で,翌日メインカメラを Feiyu G4S + Hero4にしたので自撮りストック (登山用伸縮ストックにスノーバケットとポールマウントを付けたモノ.スノボでストック持ちなんて傍から見ても変態だが,同行者への指示出しとかのガイドとしての案内棒になったり,とか平地滑走の補助になったり,とか使い道が多くいろいろ楽になるのでオススメ)に搭載したのだが,さてカメラ設定を変更しようとしたら Hero5はタッチパネルを操作しなくてはならない.冬山で指出しグローブか何かでスマホ使って凍傷になって指先を落とした「登山家」がいらっしゃるが,氷点下で素手をさらし続けるなど素人もイイところだ.冬山を登るガジェッターは防水のアウターとタッチパネル対応のインナーを使うのが常識である.しかし.タッチパネル対応インナー手袋でも,あの画面は操作できない.小さすぎる,ということよりも単純にタッチパネルドライバのチューニングがヘボなんだけど.そもそも素手でもイラつく出来だし.WiFI経由でスマホ設定でよくね?と思ったソコのキミ,無線を有効化するのにタッチパネルを操作しなくてはならないのだ.しかし慌てず騒がず,自分はバイク乗りでもあってグローブ装着状態でも静電式タッチパネルを上手く操作するための自作ガジェット (後日書こうと思う)を装備しているので問題ないのだ.が.普通の人はキレるよコレ.やっぱり海辺でセレブがキャッキャウフフしながら「これタッチパネルなんだぜ」「キャーすごーいステキ抱いて」というシチュエーションのためのものであって,ヘビーデューティな現場志向で設計されたモノでは無い.硬派な GoProは死んでしまったんだね.

 

まとめ


 カメラへの給電を優先してくれて電池交換が簡単で制御設定をリジットにできる Feiyu G4Sに,ボタン操作なのでグローブをしていても問題なく,細かい設定をスマホでするための無線の有効/無効もボタン長押しで済む Hero4の組みわせがさいつよ.どっちも防滴では無いけど,雪の中に突っ込んでしまっても軽く雪を払って強く振って,くらいで万事解決で問題なく動作し続け,無限回転だから駆動限界にぶつかって壊れることもない Feiyu G4S + Hero4でしばらくやっていこうと思う.早く防滴対応の Feiyu G5Sでないかなぁ… 給電され続けるなら無線入れっぱなしでも OKだし.

GoPro Hero5がやってきた

またアクションカム増えたのかよ


 一応カメラ本体側もリサーチ記録を残しておこう.Contour,ContourGPS,Hero,Hero2,Hero3,HDR-AS100V,Hero4ときての Hero5.撮影が目的では無くなってきているのは自覚している.Karma Gripと共に GoPro本家のストアで購入.22日の深夜に注文して,23日にシンガポール発,28日の午後に東京到着.Fedex to セイノースーパーエクスプレスで,追跡番号が共用なのがステキ.

やっぱりバッテリーの話


 ありきたりなレビューなんてどうでも良いよね.数字出せよ数字を!という方のためにお送りします.

 購入時不活性状態ということも無く,元気な子であった.GPS On,LCD On,バックライト100%,WiFiで Capureによるリアルタイムストリーミング,1080@120p,ProTuneという消費電力最大設定で約 1hの撮影が可能だった.当然かなりアツアツになり,最後 10分くらいで SDエラーになった.冷やせば問題なし.最後 1%のところでかなり粘る (5分以上).落ちた直後の電圧を計測すると 3.498V,ということでスレッシュホールドは 3.5Vと思われる.結構搾り取ってきてるな… 後述の充電完了後の電圧は 4.34V.チョイ高めか.上限と下限を広げて電力を稼いでいるっぽい.ちなみに満充電時の内部抵抗は 125.5mΩだった.まずまずの値.

本体での充電の話


 付属してた Type-A to Type-Cケーブルは,Hero5のも Karma Gripのも CC to VBusが正しく 56Kでプルアップされていた.つまり USB BC (Battery Charging Specification)の DCP (Dedicated Charging Port:D+とD-が供給側でショートしてあり,5V1.5A供給可能を提示)対応機器ならば (大抵の USB ACアダプタがコレ) 1.5A引けるケーブル,ということだ.テストに用いた充電器はAnkerの PowerPort 10でチョイ高めの電圧を出すヤツだが,当然 DCP仕様である.最初は 5.2V 1.1A程度で始まり,段々と電流値が下がっていった.1.5hかけて 1247mAh 6.464Wh流し込んで終了.やっぱり 3hというのは PCの USBポート (5V0.5A)基準だな. 

 さてスーパーチャージャーの Type-Cプラグでの出力が「5.1V3A、5.5V3A、及び12V1.67A」とのことだが,(Hero5本体が 3A引きに来るとは思えないので)前二つは明らかに最大電流を提示しているだけと思われる (最後の一つは前記事参照,Karma Grip用で電圧/電流共に表示通りっぽい).特に 5.1V3Aは Type-Cの Power USB拡張を指しているっぽい.となると 5.5Vというのが GoProオリジナルな「SuperChargerの威光」で,電圧 10% Upで電流も 10% Up,電力として 121% Upだから時間は 82.6%で済む,というオーダーの計算だろうか?海外のレビューを見る限り 1.25hとのことなので,どうやらそうっぽい.15分差とか正直どうでも良いレベルの改善だ.

 2016/12/30現在,USB Type-Cの電流テスターはミヨシの製品一つしか無いので,コレを購入してテスト.確かに 5.53Vで出力している.USB PD機能の無い モバイルバッテリーを Type-C接続しても 5.08Vにしかならない,というのが 5.1Vの方の話だろう.Hero5 & Karma Gripは PD対応ということが判明.

 で,そう考えると「45%の改善」を標榜しているデュアルバッテリーチャージャーはどうなるんだ?同じレビューで 2本で 2.5hかかった,という話がある.ソレ本体充電と変わらないんですが.つまり非SuperChargerだと (2個でも) 0.5Aしか引きにこないのが 1Aくらい引いてくれるようになった,ということか? つまり「あらゆる USB ポートをサポート。」が ミニマムスペックの 0.5Aを指していて,「より高速な充電には、GoPro Supercharger (国際デュアルポート充電器) をご利用ください」ってそういう意味か…  複数個充電できる,という当たり前の事実以外はまったくゴミではないか…

 まぁ自分は Karma Grip頼みなのでスペアバッテリー運用する気は無い. SuperCharger運用は Karma Gripを Type-Cの 12V1.67Aで充電していれば 2hくらいで Hero5も含めて充電完了,というストーリーになりそうだ.

Karma Gripと組み合わせたフィールドでの運用


 で,Karma Gripの電源仕様 5-15V/3Aはおそらく文字通りなので,Type-C拡張の 5V3Aに対応したモバイルバッテリー持ち運びが最善の策ということになりそうだ.飯時に接続しておけば 1hくらい給電できるだろう.