GoPro Hero4 Black Edition (v03.00) のハイビットレートなフォーマットを出先でシェアする方法@iOS (9.2)

動機


自宅の動画編集マシンにかけて処理する前提の場合,撮影時にフォーマットを気にする必要は無い.しかし出先ではハイビットレートなフォーマットはハンドリング性が悪く,GoProアプリ内でなら確認はできるのだが,シェアは一筋縄ではいかない.だからといって低ビットレート撮影では事後の編集に支障をきたす.ということでハイビットレートフォーマットを出先でシェアする方法をまとめておく.

なお,本記事におけるフォーマットは 4K@30p 1080@120p 720@240pに限定する.それ以外のフォーマットには「そもそも一般的では無いケース」と「iOS側でネイティブで対応しているので問題ないケース」があるが,ともに情報の価値は低いと考え省略した.

使用した iOS機器は iPhone6s.

いきなりまとめ


確認のみなら GoProアプリで OK,シェアしたかったら lightning USBカメラアダプタ経由 (など)で取り込んで iMovieで変換すれば 1280x720@30pになる.4K@30pのシェアはアキラメロン.

データの取り込み


・GoProアプリ経由

ファイルを選択するとサポートしていないフォーマットである旨が出た後,再生できるようにフォーマット変換をしてくれる.勿論元データはそのまま.しかし,この変換後のデータはドコに存在するのか不明 (おそらくアプリ内でテンポラリに持たれる),かつ iOS機本体でハンドリング (Clip/Share/Download)をすることはできず,GoProアプリ内での再生のみで行き止まりになる.従って GoProアプリではファイル内容の簡単な確認のみ行うことになる.

・lightning USBカメラアダプタ経由

「読み込む」でデータのダウンロード (本体へのコピー)は可能 (写真アプリにビデオとして取り込まれる).サムネイルは出る.しかし写真アプリで再生しようとしても,ぐるぐるが出続けるだけで進展しない.

iMovieによるダウンコンバート


ここからは lightning USBカメラアダプタ経由で取り込んだ後の話となる.iMovieを利用すると,1080@120pと 720@240pは 1280x720@30pに落とすことができ,ファイルサイズも 1/10程度に減らすことができる.iMovieのビデオメニューで目的のファイルを選択し,シェアアイコンをタップして iMovie Theaterというアイコンを探す.コレを選択するとビデオの名前の入力を求められた後,変換がかかる.変換後のデータは Theaterメニュー内に現れる.コレを選択し,さらにシェアアイコンをタップして「ビデオを保存」を選択することにより,写真アプリに戻すことができる.

4K@30pも同様の操作を行うことはできるが,できあがる動画ファイルは無音の黒画である.

参考値


入力ファイル 1080@120p (7分48秒 3.52GB,7.7MB/sec,61.6Mbps)
コピー時間  3分39秒 (16.4MB/sec) (from SanDisk Ultra 64GB to iPhone6s)
変換時間   8分30秒 (7.0MB/sec) 
出力ファイル 720@30p (7分48秒 311.1MB,0.66MB/sec,5.45Mbps)

ざっくりとしたオーダーで,撮影時間の半分くらいの転送時間が必要で,撮影時間くらいの変換時間が必要,といった感覚になるようだ. 単純に圧縮率のせいだが,実際のところ画質はかなり厳しい.

おわりに


データサイズは劇的に小さくなるが,変換にはそれなりに時間がかかる.勿論解像度もフレームレートも落ちている.ただ友人とその場でシェアしたい,という場合に備えて iMovieが使えることを覚えておくと良いかも.